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無許可で許可が必要な工事を行なった場合、3年以下の懲役、又は300万円以下の罰金が科されます。(建設業法第47条)

建設業許可

建設業許可の種類

知事許可と大臣許可

営業所の設置場所により、下記の通り許可権者が異なります。

1つの都道府県にのみ
営業所を設ける場合
都道府県知事
2つ以上の都道府県に
営業所を設ける場合
国土交通大臣

一般建設業と特定建設業

営業所の設置場所により、下記の通り許可権者が異なります。

一般建設業

特定建設業に当たる業者以外。すなわち、工事の全てを自社で施工する業者や下請工事のみ行う業者の場合は、特定建設業許可を受ける必要がないという事になります。

特定建設業

元請業者が1件の工事について下請けへの発注金額が4,000万円(建築一式工事は6,000万円)以上となる工事を施工するときに必要となる

許可を受けるために必要な条件

1.経営業務の管理責任者がいること

経営業務の管理責任者とは経営業務を総合的に管理し、執行した経験などを持つ者のことで、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 経営業務の管理責任者として、5年以上建設業に関する経営業務経験がある
  2. 経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として、5年以上建設業に関する経営業務経験がある
  3. 経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として、6年以上建設業に関する経営業務の管理責任者を補佐した経験がある
  4. 建設業に関して、役員等として2年以上の経験を有し、かつ役員等またはこれに次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営に限る)として5年以上の経験がある
  5. 5年以上役員等としての経験を有し、かつ建設業に関し2年以上役員等としての経験がある

※④⑤に該当する場合は、5年以上「財務管理の業務経験」、「労務管理の業務経験」、「運営業務の業務経験」がある者を補佐として置く必要があります。

2.専任技術者が営業所ごとにいること

専任技術者とはその業務について専門的な知識や経験をもつ者で、次のいずれかに該当しなければなりません。

一般建設業許可の場合

  • 建設業に関する指定学科を修了し、高卒後5年以上若しくは大卒後3年以上の実務経験がある者
  • 建設業に関する指定学科を修了し、専門学校卒業後5年以上の実務経験がある者、若しくは専門士若しくは高度専門士若しくは高度専門士の称号を持ち、専門学校卒業後3年以上実務経験がある者
  • 許可を受けようとする建設業に係る建設工事で、10年以上実務経験がある者
  • 許可を受けようとする建設業に係る建設工事で8年以上の実務経験、その他の業種とあわせると12年以上の実務経験がある者
  • 営業所専任技術者になることができる国家資格を持っている者

特定建設業許可の場合

  • 営業所専任技術者になることができる国家資格を持っている者
  • 一般建設業の許可要件を満たし、元請けで請負代金4500万円以上のものを指導監督した経験を2年以上持つ者
  • 次の7業種に関する特別認定講習を受講し、その効果評定に合格した者(指定建設業7種: 土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業)

3.請負契約に関して誠実性がある事

請負契約に関して不正または不誠実な行為をする恐れがない事が求められます。
建設業法、建築士法、宅地建物取引業法等で、不正または不誠実な行為を行ったことにより免許の取り消し処分等を受けて5年を経過しない者はこの基準を満たさないものとして取り扱われることになります。

4.請負契約を履行するに足る財産的基礎または金銭的信用を有していること

一般建設業許可の場合

次のいずれかに該当しなければなりません。

  • 自己資本の額が500万円以上
  • 500万円以上の資金調達能力がある
  • 許可申請直近5年間、許可を受けて継続して建設業を営業した実績がある

特定建設業許可の場合

次のすべてに該当しなければなりません。

  • 欠損額が資本金の額の20%を超えていないこと
  • 流動比率が75%以上であること
  • 資本金の額が2000万円以上であり、かつ自己資本額の額が4000万円以上であること

5.欠格要件に該当しないこと

虚偽の申請をした場合や、重要な事実の記載が欠けていた場合のほか、法人や役員等が以下に該当する場合は許可が下りません。

  • 成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ない者
  • 不正の手段により許可を受けたことなどにより、その許可を取り消され、その取り消しの日から5年を経過しない者
  • 許可を取り消されるのを避けるため廃業の届出をした者で、その届出の日から5年を経過しない者
  • 建設工事を適切に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、または危害を及ぼすおそれが大であるとき
    請負契約に関し不誠実な行為をしたことにより営業の停止を命ぜられ、その停止期間が経過しない者
  • 禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者
  • 建設業法ほか法令に違反したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を受けなくなった日から5年を経過しない者
  • 過去5年以内に暴力団だった者、暴力団員等に事業活動を支配されている者

社会保険等への加入

上記に加え、2020年10月から施行された改正建設業の中で、許可の要件に社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)の加入が追加されました。一人親方の会社などの場合、社会保険に加入していない会社も見受けられますが、現在は新規のみならず更新においても加入が要件になっていますので注意が必要です。

更新

建設業許可には5年間の期限が設けられています。
更新の申請は、当該許可の有効期間が満了する日の30日前までに行わなければなりません。埼玉県(知事許可)の場合、期限が近くなるとこれをお知らせするハガキが届きますが、これに気づかずにうっかり失効してしまう方がいらっしゃいます。有効期限の管理はしっかりと行いましょう。
また、許可時から変更があった事項の届出や毎年の事業年度終了届(決算変更届)など、都度提出しなければならないものがなされていない場合は更新申請を受け付けてもらえませんので注意が必要です。

参考: 許可後の注意事項(埼玉県県土整備部建設管理課)

料金

新規

一般建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 130,000
  • 登録免許税等 90,000
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 180,000
  • 登録免許税等 150,000

特定建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 150,000
  • 登録免許税等 90,000
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 200,000
  • 登録免許税等 150,000

更新

一般建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 60,000
  • 登録免許税等 50,000
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 70,000
  • 登録免許税等 50,000

特定建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 60,000
  • 登録免許税等 50,000
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 70,000
  • 登録免許税等 50,000

決算変更届(事業年度終了届)

決算変更届(事業年度終了届)とは

許可を受けた事業者は毎事業年度終了後4カ月以内に一年間の工事実績と決算内容を許可官署に報告しなければなりません。これが決算変更届(事業年度終了届)です。これは、たとえ業務体制に何の変更が生じなくても毎年行わなければなりません。
※名称は「決算変更届」「事業年度終了届」「事業年度終了報告書」等許可官署により様々です。

建設業法第11条2項 許可に係る建設業者は、毎事業年度終了の時における第六条第一項第一号及び第二号に掲げる書類その他国土交通省令で定める書類を、毎事業年度経過後四月以内に、国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。

事業年度が終了すると決算書を作成し税務署へ税務申告することは皆さん当然のようにご存じですが、建設業許可を受けた官署にも一年の報告書としてこの届を行う事になります。また「決算変更届」という名称から、何か変更が生じたときに提出するものだと思っている方がよくいらっしゃいます。毎年必ず提出するよう心がけましょう。

決算変更届の提出を怠った場合

決算変更届の提出を怠った場合、6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる(情状により併科される)場合があります。(建設業法第50 条)
実際にはこれらの処分を受けなかったとしても、以下の点について不都合が生じることになります。

更新手続きが受け付けてもらえない

前述の通り建設業許可には5年間の有効期限が設けられており、5年毎に更新手続きを行わなければなりませが、毎年の決算変更届を提出していなければこれを受け付けてもらえません。これについては、それならば更新の時期になったら5年分まとめて提出すれば良いだろう・・と考えている方もいるようですが、建設業法に反するという事以外にも5年分を一度に届出する場合、書類作成の難易度が格段に上がってしまいます。作成書類の一つである「工事経歴書」などは過去5年間の工事請負金額、工期、現場名などを記載していく必要があり、これを記載するための情報収集が容易ではない為です。

業種追加の申請が受け付けてもらえない

建設業者様にあっては、取引先から急遽許可を受けていない業種も含めた工事の発注の話が舞い込み、短時間で業種追加の必要に迫られるときがあるかと思います。このような場合も、決算変更届を何年も提出していなかった場合は、こちらの作成に相当な時間を要することになり、なかなか希望する業種追加の申請を受け付けてもらえず、結果として受注機会を逃してしまう事になりかねません。

この他、この決算変更届をきちんと提出しているかどうかは、誰でも閲覧することができます。つまり、取引先やこれから新たに取引を開始しようという会社が御社の提出状況を確認しようと思えば確認できてしまうわけで、会社の信用問題にもかかわってきます。

決算変更届の内容

決算変更届で報告する主な内容は以下の通りとなります。

工事経歴書

建設業許可を取得している業種の工事に実績に関する書類です。
事業年度中に完成させた工事や、請負った未完成の工事を請負代金の大きい順に記載します。注文者、工事名、現場の市町村名、配置技術者の氏名、工期等詳細に記載しなければならず、提出を怠り何年もまとめて作成することとなった場合は、これら記載事項の情報把握が困難になり大変な労力を要することになります。

直前3年の各事業年度における工事施工金額

直近3年の各事業年度に完成した工事の施工金額を記載する書類です。
工事の種類毎に、元請工事と下請工事を分けて記載します。また元請工事については、公共工事とそれ以外を区分する必要があります。

財務諸表(貸借対照表、損益計算書・完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書、注記表、付属明細表)

こちらは税務申告に向けて税理士さんが作成する決算書と基本的には同じものですが、建設業法に定められた形に添った記載にしなければならない為、一部を書き換える必要があります。

事業報告書

事業者の概況や直近事業年度における財務状況の変化などを記載する書類です。

事業税納付済額証明書

許可業者として税金をきちんと納めていることを証明するための書類です。

料金

決算変更届(事業年度終了届)

一般建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 35,000
  • 登録免許税等 0
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 35,000
  • 登録免許税等 0

特定建設業

都道府県知事
  • 報酬(税込) 御見積りいたします
  • 登録免許税等 0
国土交通大臣
  • 報酬(税込) 御見積りいたします
  • 登録免許税等 0

※なお、複数年分を御依頼される場合は割引させていただきますので御相談ください。

経営事項審査

国や自治体から発注される公共工事を請け負うには、その発注機関の入札参加資格を取得しなければなりません。この入札参加資格を得るためには、事前に経営事項審査(経審)を受ける必要があります。

経営事項審査(経審)とは

経営事項審査(経審)とは、公共工事の元請けを希望する建設業者について、その業者の経営状態や技術力といった要素を客観的に評価(点数化)し、これを発注時に考慮することで契約の合理性を担保するために行われているものです。

経審の審査項目と総合評定値

経営事項審査(経審)は、大きく分けて二つの要素「経営状況」及び「経営規模、技術力、その他の審査項目(社会性等)」が審査されます。

経営状況

経営状況(Y)は建設業者の収益性、財務健全性、負債抵抗力等を審査する項目です。具体的には、売上高経常利益率、自己資本比率、純支払利息比率や負債回転期間などから算出します。
経営状況の分析は国土交通大臣の登録を受けた登録経営状況分析機関に申請して行う必要があります。

参考: 登録経営状況分析機関一覧(国土交通省ホームページ)

経営規模

経営規模(X)

完成工事高(X1)と、自己資本額および利益額(X2)の2つからなる審査項目です。この2つで全体のウエイトの40%を占めており、後から述べる総合評定値(P)に最も影響を与える項目となっています。

技術力(Z)

技術職員数と元請完成工事高から算出する審査項目です。
経審の審査項目は、大きく分けて4つのカテゴリに分類されます。

その他の審査項目(W)

X、Y、Zのいずれにも該当しない、社会性等を審査する項目です。労働福祉の状況や、工事の安全成績、営業年数、建設業経理事務士の数などを評価します。

総合評定値

総合評定値(P)は経営状況(Y)と経営規模等評価(X1、X2、Z、W)により算出された各項目の数値をを総合的に評価するもので、以下の計算式により算出されます。
総合評定値(P)=0.25x(X1)+0.15x(X2)+0.2x(Y)+0.25x(Z)+0.15x(W)

経営規模等評価(X・Z・W)と総合評定値(P)は建設業許可を受けた行政庁の窓口に申請し取得します。

経営事項審査(経審)を受けるメリット

経審を受けるメリットは主に以下のものが挙げられるかと思います。

公共工事の競争入札に参加できる

勿論ですが最大のメリットは、公共工事の入札に参加できるようになることです。国や自治体が発注する公共工事は、基本的に民間企業が発注する工事より規模が大きく、継続的に一定の発注がある場合が多いです。また、発注者が公共機関であるため、請負代金が回収不能となる事態は有り得ず、受注側としても安心感があります。
また、経審を経て公共工事を積極的に受注し、公共機関の工事実績が増えると、一般的に民間の発注者からも高い評価を得やすくなります。

発注者からの信用を得ることにつながる

総合評定値をはじめとした経審の結果はインターネット上でも広く公開されるため、誰でも閲覧することが可能です。国や自治体のみならず民間の工事発注者も経営状況が良好である業者に発注したいことに変わりはなく、経審を受けていることや経審の内容を受注業者の条件にしている場合もあります。このように建設業者としての能力が客観的な数字(点数)で評価されることは、発注者から信用を得やすくなり、結果的に受注増に繋がります。

経営状況を客観的に把握できる

会社を成長させていくには自社の経営状況を的確に把握し、経営戦略を立てていく必要があります。ただ自社の現状を的確かつ客観的に評価することは難しく、それなりの時間と手間がかかる作業となります。その点、経審を受ければこれが自動的に公の機関により客観的に評価されることとなり、経営戦略が立てやすくなります。

経営事項審査(経審)の手順

申請手続きは大きく「経営状況分析申請」と「経営規模等評価申請、総合評定値請求」の2つに分かれています。
なお、先に経営状況分析結果通知書を取得しないと、経営規模等評価申請を行うことはできません。

経営状況分析(Y)申請

経営状況分析機関に、審査基準日直前1年分(初めて申請する場合は3年分)の建設業法用財務諸表や、減価償却実施額を確認できる書類(税務申告書のうち、別表16(1)(2))、建設業許可通知書の写し等の必要書類を添えて経営状況分析申請書を提出し依頼します。

経営規模等評価(X・Z・W)申請、総合評定値(P)請求

こちらの手続きは建設業許可を受けた行政庁で行います。

経営規模等評価申請

必要な申請書等は以下のとおりです。(国土交通省関東地方整備局の例)

  1. 経営規模等評価申請書・総合評定値請求書
  2. 工事種類別完成工事高/工事種類別元請完成工事高
    工事種類別完成工事高付表
  3. その他の審査項目(社会性等)
  4. 技術職員名簿
  1. 経営状況分析結果通知書(原本)
  2. 外国子会社並びに建設業者及び外国子会社についての数値の認定書(原本)
    ※該当する場合のみ
  3. 委任状(行政書士等による代理申請の場合)
  4. 審査手数料印紙貼付書

この他「確認書類」として、消費税確定申告書の控え及び添付書類の写し並びに消費税納税証明書の写しなどを提出する必要があります。

総合評定値請求

経営状況分析と経営規模等評価申請の審査結果を総合的に評価し点数化されたものが総合評定値となります。経営規模等評価申請と合わせ請求を行います。請求から約一か月後に送付されます。

参考: 経営規模等評価申請・総合評定値請求の手引き(国土交通省関東地方整備局)

料金

  • 経営状況分析申請 30,000円(税込)

法定費用等: 分析機関手数料13,000円程度(分析機関により異なる)

  • 経営規模等評価申請・総合評定値請求 60,000円(税込)

法定費用等: 11,000円~(1業種追加ごとに2,500円加算)

入札参加資格

国や自治体等が工事を発注する際に行う入札に参加するには、これら発注機関の「入札参加資格」が必要です。入札参加資格は、発注機関(国や自治体等)ごと、また案件ごとに定められており、これを満たした事業者だけが入札に参加できることになります。
公共工事を受注したい事業者は、あらかじめ経営事項審査(経審)の結果や一定の資格や技術などを証明する書類等を提出して審査を受け、発注機関の入札参加資格者名簿に登録されている必要があります。

入札参加資格審査の申請方法

入札参加資格の申請方法は、国や都道府県、市町村、独立行政法人といった発注機関によって手順が異なります。このため入札を検討している事業者は、まずは発注機関ごとの申請方法を把握する必要があります。

近年は入札参加資格審査を電子申請で受け付けるケースが増えてきました。電子申請を行うには「電子証明書」や「ICカードリーダー」の取得等が必要となってきますが、今後は電子申請が主流となってくると思いますので今から積極的に対応していきましょう。

ここでは具体的に当事務所が所在する春日部市を例に解説いたします。

審査の仕組み

春日部市は埼玉県及び県内61市町及び4一部事務組合が共同で運営する「埼玉県電子入札共同システム」に参加しており、ここに参加する団体の資格審査は埼玉県総務部入札審査課に設置された共同受付窓口で一括して受け付けられ、共通書類及び一部の自治体別書類が審査されます。その後、各自治体(春日部市)において個別の審査が実施されます。

申請の流れ

  1. 申請に必要な資格等の確認(※下記「資格要件について」参照)
  2. 申請書類の作成 「共通書類」と「自治体別(春日部市)書類」を作成する
    共同受付を実施している自治体共通の書類と、自治体別(春日部市)に指定されている書類をそれぞれ作成、用意します。
  3. 書類の提出 共同受付窓口に一括して提出します。
  4. 審査 共同受付窓口にて共通書類及び一部の自治体別書類が審査された後、各自治体(春日部市)において個別の審査が実施されます。
  5. ユーザーID・パスワードの交付 埼玉県電子入札共同システムに入るためのユーザーID、パスワードが共同受付窓口から送付されます。
  6. 審査結果の確認 送付されたID及びパスワードにてシステムより審査結果を確認します。(通知等の郵送はありません)
    ※埼玉県「建設工事請負等競争入札参加資格審査申請の手引」より

資格要件について

こちらも発注機関ごとに定められています。
当事務所が存在する春日部市(埼玉県)を例に紹介します。

共同受付実施自治体に共通の資格要件

1.申請者の資格(建設⼯事、設計・調査・測量、⼟⽊施設維持管理 共通)

次のいずれかに該当する方は、申請することができません。

  • 地⽅⾃治法施⾏令第167条の4第1項各号のいずれかに該当する者
  • 地⽅⾃治法施⾏令第167条の4第2項各号のいずれかに該当し、共同受付実施⾃治体の競争⼊札に参加させないこととされた者
  • 過去において、共同受付実施自治体の入札参加資格の規程等に定める抹消要件に該当し資格者名簿から抹消された者で、入札参加を希望する自治体の規程等で定められた期間を経過していない者
  • 法人税(個人事業者の場合は所得税)、消費税及び地方消費税を完納していない者
    ※虚偽の申請を⾏った場合は、各⾃治体の規程等に基づき登録が抹消になることがあります。
    【 参 考 】
    <地⽅⾃治法施⾏令第167条の4>
    1. 普通地⽅公共団体は、特別の理由がある場合を除くほか、⼀般競争⼊札に次の各号のいずれかに該当する者を参加させることができない。
      1. 当該⼊札に係る契約を締結する能⼒を有しない者
      2. 破産⼿続開始の決定を受けて復権を得ない者
      3. 暴⼒団員による不当な⾏為の防⽌等に関する法律(平成三年法律第七⼗七号)第三⼗⼆条第⼀項各号に掲げる者
    2. 普通地方公共団体は、一般競争入札に参加しようとする者が次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、その者について3年以内の期間を定めて⼀般競争⼊札に参加させないことができる。その者を代理⼈、⽀配⼈その他の使⽤⼈⼜は⼊札代理⼈として使⽤する者についても、また同様とする。
      1. 契約の履⾏に当たり、故意に⼯事、製造その他の役務を粗雑に⾏い、⼜は物件の品質若しくは数量に関して不正の⾏為をしたとき。
      2. 競争⼊札⼜はせり売りにおいて、その公正な執⾏を妨げたとき⼜は公正な価格の成⽴を害し、若しくは不正の利益を得るために連合したとき。
      3. 落札者が契約を締結すること⼜は契約者が契約を履⾏することを妨げたとき。
      4. 地⽅⾃治法第234条の2第1項の規定による監督⼜は検査の実施に当たり職員の職務の執⾏を妨げたとき。
      5. 正当な理由がなくて契約を履⾏しなかつたとき。
      6. 契約により、契約の後に代価の額を確定する場合において、当該代価の請求を故意に虚偽の事実に基づき過⼤な額で⾏つたとき。
      7. この項(この号を除く。)の規定により一般競争入札に参加できないこととされている者を契約の締 結⼜は契約の履⾏に当たり代理⼈、⽀配⼈その他の使⽤⼈として使⽤したとき。

ここでは行為能力を有していない者や破産者及び指定暴力団員等、過去の契約において不適切な対応を行い各自治体において競争入札に参加させないと決定された者等、また法人税等を完納していない者は申請できない事が定められています。

2.「 建設工事 」に関する申請者の資格

  1. 申請に関する資格について

    申請日現在、次の要件を満たしていなければなりません。

    1. 申請する業種について、建設業法第3条第1項の規定による建設業の許可を受けていること
      ※ 代理⼈を置く事業所が申請する場合は、その事業所で建設業の許可を受けていること
    2. 申請する業種について、建設業法第27条の23第1項の規定による経営事項審査(申請日現在において審査基準⽇から1年7か⽉以内かつ有効なもの)の総合評定値の通知を受けていること

    建設業許可を受けている業者で、経営事項審査の総合評定値の通知を受けていなければ申請を受け付けてもらえません。

  2. 社会保険等の加入について

    社会保険等(健康保険、厚⽣年⾦保険、雇⽤保険)に加入していること。

    令和2年10月の建設業法改正により、建設業許可においても社会保険等の加入が許可要件に加えられています。現在未加入である場合は早急に加入しましょう。

  3. 受注希望工事に関する申請者の資格

    次に掲げるアからエの4業種の工事の受注希望工事を希望する場合は、「資格情報を証明する書類」欄に記載されている届出や資格等が必要です。これ以外の業種については、「資格情報を証明する書類」は不要です。

    受注希望工事分類 資格情報を証明する書類 登録機関名
    総合電機設備工事 電気工事業の業務の適正化に関する法律に基づく電気工事業開始届等の「届出受理通知書」等 都道府県知事
    各産業保安監督部長
    経済産業大臣
    発電変電設備工事
    電気設備工事
    信号設備工事
    受注希望工事分類 資格情報を証明する書類 登録機関名
    浄化槽工事 【新たに浄化槽工事を申請する者】
    埼玉県知事に提出した「特例浄化槽工事業者届出書」
    【既に他の自治体へ浄化槽工事を登録している者】
    埼玉県知事に提出した「特例浄化槽工事業者届出事項変更届出書」
    埼玉県知事
    受注希望工事分類 資格情報を証明する書類 登録機関名
    有線電気通信工事 電気通信事業法に基づく「工事担当者資格者証(アナログ第1種、AI第1種、第一級アナログ通信、アナログ第2種、AI第2種、総合種、又はAI・DD総合種、総合通信)」の資格者証 総務大臣
    データ通信設備工事 電気通信事業法に基づく「工事担当者資格者証(デジタル第1種、DD第1種、第一級デジタル通信、デジタル第2種、DD第2種、総合種、又はAI・DD総合種、総合通信)」の資格者証
    受注希望工事分類 資格情報を証明する書類 登録機関名
    水消火設備工事 消防法に基づく甲種第1類消防設備士の免状 都道府県知事
    泡消火設備工事 消防法に基づく甲種第2類消防設備士の免状
    不燃性ガス消火設備工事 消防法に基づく甲種第3類消防設備士の免状
    粉末消火設備工事 消防法に基づく甲種第3類消防設備士の免状
    火災報知設備工事 消防法に基づく甲種第4類消防設備士の免状
    避難設備工事 消防法に基づく甲種第5類消防設備士の免状
    排煙設備工事 消防法に基づく甲種第4類消防設備士の免状

    ここでは指定する業種について、行われていなければならない届出や、個別に求める資格等の証明の確認が行われます。
    ※なお、実際の入札では発注案件の性質に鑑み、案件ごとに個別の審査事項が追加されることがあります。

料金

  • 申請先が1機関の場合 40,000円(税込)
  • 申請先が2機関以上の場合 1機関につき25,000円(税込)を加算

※申請先が2機関以上の場合、申請が簡略化できる事案は割引いたします。

これら面倒な手続きを代行いたします!

建設業に関する事なら
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